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ブラックバイト 初の実態調査
2015年11月09日 19時15分
学生がアルバイト先で不当に働かされる、いわゆる「ブラックバイト」の問題について厚生労働省が初めて行った実態調査の結果が9日公表され、6割の学生がなんらかのトラブルを経験するなど、
問題が広がっていることが明らかになりました。
この調査は、厚生労働省がことし8月下旬から9月にかけてインターネットで行ったもので、アルバイトをしたことがある大学生や大学院生、専門学校生ら合わせて1000人から回答を得ました。
アルバイト先としては、コンビニエンスストアや学習塾、スーパーマーケット、居酒屋が多く、のべ1961件に上っています。
このうち法律で定められた労働条件の書面での提示を行っていなかったケースは58.7%に上り、19.1%は口頭でも具体的な説明がなかったということです。
職場でのトラブルについて複数回答で尋ねたところ「採用時の合意以上の日数、勤務を入れられた」が14.8%、「一方的に急な勤務変更を命じられた」が14.6%、「準備や片づけの賃金が
支払われなかった」が13.6%などとなっています。
こうしたトラブルを経験した人は全体の60.5%に上り、アルバイト先で不当に働かされる「ブラックバイト」の問題が広がっている実態が明らかになりました。
厚生労働省は、学業に支障をきたすなど深刻な影響も出ているとして学生アルバイトを多く雇っている業界の団体に対して適正な労務管理を求めるとともに、労働基準監督署の指導を強化することにしています。
6割の学生が経験しているというアルバイト先でのトラブル。
東京都内の個別指導塾で去年秋から講師をしているという3年生の女子大学生は、賃金がきちんと支払われない上、思うように休みが取れないと訴えます。
この学生は、1時間半の授業の給料は1600円ですが、教材の準備など授業以外の仕事には1日600円しか支払われないといいます。
学生の手帳にはある日、夕方6時半ごろから教材の準備を始め、勤務を終えたのは夜10時前と記されています。
この日、受け取った給料はおよそ2000円。
時間あたり600円余りで、最低賃金を下回るといいます。
また、アルバイトを始める際「欠勤は原則一切認められない」という書類を手渡され、人手不足を理由に体調の悪い時や試験前でも、休みが取れなかったといいます。
この女子学生は大学院に進学する学費を稼ぐためアルバイトを続けたいとしていて「塾からは『教育業界なので責任を持て』と言われるが、自分も学業との両立が大変だ。多くの学生が困っている現状を
知って欲しい」と話していました。
若者の雇用問題に詳しい法政大学の上西充子教授は「『学生のアルバイトは補助的な労働だから問題があれば辞めればいい』という誤った認識があるが、以前と比べて今は正社員の比率が低いため、
アルバイトにかかる負担は大きくなっている。今回の国の実態調査でようやく問題が広く認知され対策に向けて動き出したと言える」と話します。
その上で「経済的な事情で働かざるを得ない学生もいるので、国の対策とともに、社会全体としてどう支援していくか考える必要がある」と指摘しています。
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